東日本大震災被災者支援チャリティーコンサート報告2
コンサートの前日15日にはNHKにて義援金で介護マットを送る取組が紹介されました。そして放映が終わると同時に「何かしたいと思っていたけど、何も出来ない。ぜひ協力したい。」とお電話も頂きまました。この具体的な取組に共感していただいた方々が義援金を送ってくださいました。
集まった義援金で宮城県に80枚、岩手県に80枚、合計160枚の介護用マットを送りました。被災地からは「生活環境がマットのおかげで改善できる。本当にあいがたい。」と感謝の声が寄せられています。
この取り組みにご理解とご協力を頂いた多くの方々のおかげで、多くの介護用マットを送ることができました。この支援を通じて、一人の人の力は小さくても、その力が集まったときには大きな力になるとことを改めて感じました。
■高反発マットについて
①通気性がいい
②耐圧分散に優れている
③汚れてもすぐあられる
④
『東日本大震災被災者支援チャリティーコンサート』報告
16日に開催された『東日本大震災被災者支援チャリティーコンサート』を大盛況のうちに無事に終えることが出来ました。
1週間前まで、400名ほどの申込しかなく、集客に必死になっていたのですが、前日で820名まで達し申込を断らないといけないほどでした。
第一部「詩人谷川俊太郎に聞く』
谷川さんの色紙オークション
「谷川さんが自身が1万円で落札!そして女の子にプレゼント!」
地元ミュージシャンによる演奏
吉田恵さんと友人によるバイオリンの調べ
サックス・オカリナ・沖縄三振・グラットゴスペルシンガーズ・大道芸
最期に出演者と来場者で「上を向いて歩こう」の合唱
第2部 谷川俊太郎さんとDiVaのコンサート
ボーカルの高瀬さんの歌声が心地よく会場にひびきました。
今年80歳とは思えない谷川さん。
谷川さんの生の声にそして詩にうっとりでした。
なんと!866名の方が会場に足を運んでくださり、なんと!186万円の義援金を募ることができました。
ありがとうございました。
この義援金は仙台の特養を窓口に「高反発マット(床ずれ防止マット)」を送ります。
避難生活が長くなるにつれ、元気なお年寄りも栄養不良や布団の上の生活で寝たきりになられていると聞きます。そして、床ずれが出来てしまっているお年寄りも多くいるそうです。床ずれは菌が繁殖し死に至ることもあります。
そして一度出来てしまったら、なかなか治りません。
この「高反発マット」を使うことで床ずれを予防し少しでも楽に過ごすことが出来ればと思っています。
一人でも多くのお年寄りに「高反発マット」を届けたいと思っています。
今回に限らず、継続して取り組んでいきたいと思います。
※ コンサートの中身はまたレポートしたいと思います。
『東北大震災 被災者支援 チャリティーコンサート』開催の お知らせ と お願い
20周年記念行事のプログラムのⅢ部として詩人の谷川俊太郎さんとD鄯Vaのコンサートを、予定していました。この企画をキャンセルするのはとても残念です。
谷川さんも「詩と音楽でみんな元気になれたらいいんだけど・・・」とおしゃっています。今だからこそ、詩と音楽の力が必要なのかもしれません。
多くの犠牲者の方々のご冥福をお祈りし、被災者のみなさんの生活を応援する為に「チャリティーコンサート」として開催することにいたしました。
約100名の方々に開催呼びかけ人になってもらい、この約1ヶ月急ピッチで準備を進めていきたいと思います。ご理解、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
とき 2011年4月16日(土) 12:00 受付開始
13:00 開演
17:00 終了予定
ところ 西南学院大学チャペル(福岡市早良区西新6-2-92)
プログラム(予定)
第一部 (約90分)
・詩人 谷川俊太郎さんに聞く
・地元ミュージシャンによる演奏(オカリナ・サックス・三線など)
<休憩>
第二部 (約90分)
・谷川俊太郎さんの朗読
・谷川俊太郎さんとDiVaコンサート
参加費 1,000円【当日会場にて支払い】
※事前に申込みが必要です。先着順の受付となります。定員(850名)になり次第、締め切らせていただきます。
【問い合わせ事務局】
宅老所よりあい 福岡市中央区地行1-15-14
専用電話 080-4314-4260
F A X 092-761-7441
【主催】 チャリティーコンサート開催よびかけ100人会
『宅老所よりあい20周年記念行事』延期のお詫び
宅老所よりあいは、来る4月16日に20周年の記念行事を予定し、その準備を進めてきました。しかし、3月11日に東北地方を襲った大地震と津波の惨状を目のあたりにして、職員全員で話し合いました。
増え続ける死者・行方不明者、生き残ってもなお先の見えない生活を強いられる被災者の方々のことを考えると、胸が締め付けられます。悪化の一途をたどる福島の原発事故は、さらに、この災害を悲惨なものへと導く恐れがあり、不安と憤りが込み上げてきます。
職員の親族にもこの震災の被災者がいることが判りました。被災地にある特養、グループホーム、宅老所などの高齢者施設の被害も甚大です。多数の行方不明者が未だ見つからず、命が危うい状況にある中で、私達はこのまま20周年行事の準備を進めてよいものかと悩みました。早々にも現地の施設への介護職員の派遣等も必要になってくると思います。
日常の現場の仕事を滞りなく推し進めながら、私達ができる具体的な支援にエネルギーを注ぐべきだと考えました。
この記念行事の為に、ご尽力をいただいているみなさまに、ご迷惑をおかけすることになりますが、熟議した結果、「20周年の記念行事を延期する」という結論に至りました。
誠に申し訳ございませせんが、何卒ご理解くださいますようお願いいたします。
ご迷惑をお掛けすることになりました事を、心からお詫び申し上げます。
平成23年3月17日
下村恵美子
村荑孝生
職員一同
今年もやります
昨年のセミナーから1年が過ぎてしまいました。
更新しなければと思いつつも日々の忙しさに参っていました。
今年も4月16日(土)「ただいのちであることVol.3」を開催いたします。
よりあいは昨年11月に20年を迎えました。大場ノブヲさんの通う場として生まれたよりあいで、多くのお年寄りと出会いお一人おひとりの生き様からたくさんの事学んできました。その20年の出会いと実践を振り返りながら報告させていただきたいと思います。
また、谷川俊太郎さん・DiVa(谷川賢作さん)・三好春樹さんをお呼びし、老いや死についてセッション。そしてDiVaのコンサート。
ぜひ、お楽しみご来場下さい。
日時 2011年4月16日(土)
場所 西南学院大学 (福岡市早良区西新6−2−92)
入場料 4,000円
受付方法 郵便振込みにて申込を受け付けます。
郵便振替口座 01780−3−13761 加入者名 宅老所よりあい
通信欄にセミナー参加費と記載していただき①氏名②郵便番号③住所④連絡先
⑤参加希望人数⑥セミナー参加費(4,000円×さんか希望人数)
をご記入下さい。
※申込締切は 4月6日(水)までとなっております。(定員になり次第、締め切らせていただきます。
※上記口座に振り込みが確認されたのち、チケットを郵送いたします。
「絆」
誰もがあの時、この人は死ぬと思った。青白い皮膚。脂肪はぬけ落ち、骨と皮だけになった身体。市販の血圧計では測定できぬほど、心臓の力は弱くなっていた。目を閉じて全神経を集中させながら、ヤエコさんの手首に僕の中指を当てる。そうやってわずかに触れる脈を探した。
か弱い脈に触れる。ああ、まだ生きている。ヤエコさんの生を実感するために、指から伝わってくる鼓動に僕の精神を同調させる。ああ、この人はちゃんと生きている。そう確かめる。でも、この脈が事切れるのはそう遠くないと思った。
お尻には大きな床ずれができていた。3日もかからず出来たものだ。この床ずれはヤエコさんの命を奪うと思った。人は何かをきっかけに死ぬものだ。時に、それは風邪だったり。時に、それは気道に入ったわずかな味噌汁だったり。寿命を迎えた者は普段では何でもない出来事をきっかけに、あっけなく死ぬものだ。
みんな覚悟していた。娘さんも、夫も、孫も、そして僕たちも。これまでヤエコさんの介護に関わってきた者が、一致団結して看取る覚悟を決めた。みんなで看取るためにヤエコさんは自宅から第2よりあいへとやってきた。家族は佳境を迎えるその日のために毎日、通ってきた。
ところがである。死なないのだ。いつまで待っても死なないのである。1ヶ月がすぎ、2ヶ月が過ぎ、3ヶ月が経った。死なないどころか、しっかりと食べ始め、軽くなった身体が少しづつ重くなってきた。「あれ、死にませんね。」「そうみたいね。」娘さんは「我が家は今年、初盆を迎える。そう思って準備をしてきたのですが・・・。私はそう簡単に逝かないよ。ちゃんと私を介護しなさい。母はそう言いたいのでしょう」と言って笑う。
そのおかげで絆は深まった。主治医の先生。訪問看護の看護師さん。そして娘さん。今は看取りから床づれを治すことにみんなが一致団結している。さらに娘さんは第2よりあいの台所に立ち料理を作ってくれる。
ヤエコさんはいつ死ぬかわからない。1年後かもしれないし、明日かもしれない。けれど日々介護を共にすることで、みんなの絆はますます深まっている。
ごくらく日誌は所長の村荑がミニコミ誌「まい・たうん」に連載しているものです。
三好春樹さん
11月23日(月)セミナー「ただいのちであること」の演者紹介です。
三好春樹 みよしはるき
広島県生まれの介護、リハビリテーション(理学療法士)の専門家。生活とリハビリ研究所代表。
「オムツ外し学会」や「チューブ外し学会」を立ちあげて介護、看護、リハビリの枠を超えて日本全国で 「生活リハビリ講座」を開催し、介護に当たる人たちに人間性を重視した老人介護のあり方を伝えている。
広島修道高等学校中退。1974年から、特別養護老人ホームで介護職員として働く。その後、文部省大学入学資格検定を経て、九州リハビリテーション大学校で学び、理学療法士として老人介護の現場で老人のリハビリテーションに従事する。
1985年、広島に事務所を立ち上げ、東京、大阪、広島で「生活リハビリ講座」を開始。その後、事務所は、東京に移転、生活とリハビリ研究所と銘打ち、講座も札幌から沖縄までと拡大。「おむつ外し学会」、「チューブ外し学会」などを立ち上げるなど、聴講者や仲間もリハビリから介護、看護師、医師までに広がって、介護福祉の世界の新しい潮流を切り開いた。生活障害、関係障害など、新しい視点の提言も積極的に行っている。
三好さんと「よりあい」のお付き合いはかれこれ、20年になります。九州初の講演会に「よりあい」を立ち上げるメンバーが参加したことがきっかけでした。
あの時の興奮は忘れません。言葉にはできない、でも、心の奥底にある現場の思いや経験知をリアルに言語化し、論理的な裏づけを提示してくれたのです。
三好さんの話は20年前から一貫しています。「うんこ」「しっこ」から離れることなく介護の奥深さを語り続けてきました。そこに深い共感があります。今回のセミナーでもその三好さんの一貫した話を皆さんに聞いていただきたいと思うのです。
三好さんの最初の本、「老人の生活ケア」−<生活障害>への新しい看護の視点−(医学書院)は日本の介護を変えるものでした。小泉内閣の基礎構造改革、介護保険の導入・施行と現場はある意味、大きく変わりました。そんなときだからこそ、みなさんにこの本を読んでもらいたいと思います。ひとりのお年寄りから思考し実践することの凄みと意味が伝わってきます。
◆チケットの販売すでに始まっています。おかげさまで好調です。
お申し込み 第2宅老所よりあい 電話092−511−0471
メールでも可能です。 yoriaiyoriai2@gmail.com
メールで申し込まれる方は、住所・氏名・電話番号・職業
をお書き下さい。よろしくお願いします。